Avalon | Stairway To Stardom

Avalon



あらすじは画像をクリックしてどうぞ☆ミ

あの・・・正直に言ってもイイデスカ?





なぁんじゃこりゃあ~!!(松田優作調で)




以上でコメントを終えたいのデスガ・・・

どの辺がなんじゃこりゃなのかご説明した方がよろしいデスカネ・・・?

実はこれ、ずーっと前に購入して、当時観始めたはいいが、
つまんなくて最後まで観られなかったヤツです。
んで、インフルエンザで臥せってるし、
ブログのネタにでもしようかと頑張って、ガンバッテ観た次第です。
ほんとに頑張らなきゃ観られないんですヨ (;´д`)トホホ

監督はかの有名な押井守です。
攻殻機動隊-GHOST IN THE SHELL-は大好きでした、ハイ。
名作だと思ってます。
でも、その後 Avalon→イノセンス と作ったことを考えると・・・
同じネタの使い回しと、暗い暗い世界観にもう辟易しました。
残念ながら。

どんなものでもツカミって大切だと思うんだけど、
最初の10分がとてもとても退屈です。
いや10分どころか、25分30分と観ていても、
まーっっっったく惹きつけられない。
登場人物に魅力はないし、興味深いことを喋る訳でもないし、
場面設定、世界観、何一つ・・・微塵も魅力的に見えない。
ほんっっと話がつまんねぇ!

以下、続けてツッコミます。

○冒頭のスタッフクレジット、
 攻殻機動隊→マトリクスでもう何度も使われた表現を
 また使っちゃいます。
 あの、数字がジャジャジャジャって流れて、文字が残るやつね。
 あんたが最初にやったんだろうけど、いい加減使いまわすなよ。
 なんか違うのを考えてくださいね。

○まず冒頭で、設定をぜーんぶセリフと文字で説明しちゃってます。
 喋りまくってます。
 相当な説明ゼリフですよ、これ。あんまりです。
 そういうところ、少しは映像で表現する努力をしたら???

○しかも若者という若者が特に夢中になって、
 廃人が続出してるくらいのゲームだって設定なのに、
 肝心のこのゲーム、何がどう魅力的なのかさっっっぱり分からない。
 感覚的に快感なのか、リアルに大富豪になれるからなのか・・・
 いったいどうなのよ???
 舞台設定にぜーんぜん魅力がないない、なさすぎる。

○ゲームへのツッコミをもうひとつ。
 銃や戦車や武装ヘリがじゃんじゃん出てくる近代戦闘なのに、
 ジョブが戦士、司教、魔道師に盗賊ってなんのこっちゃ???
 主人公にも関わってくるキーワードなのに、
 何がどう違うのか、どこがキーなのか、全く分からない。
 どこがどう物語に関わっているのか、説得力がかけらもない。
 俺もかなりゲーマーなんだけれど、
 あらゆるところが理解不能ですわ。

○女性が颯爽と銃を撃つシーンで幕を開けます。
 僕の主観ですが・・・
 全くもってかっこよくないよ、そういうの。
 ソウイウ美意識ナンデスカネェ・・・???
 女性の銃撃シーンがかっこよく見えちゃったりするのって、
 アニメの世界だけなのよね。
 リアルでは、戦争や殺戮を好んで
 自分から戦地に赴く女性ってまずいないだろうにね。
 女性は子を産み、育む性だから、
 本質的にそういった暴力や殺人を忌避するんじゃないデスカ???
 だから、美しくてかっこいい女戦士なんてのは、
 男共の勝手な想像の産物にすぎないんだよねー
 実際、劇中で主役の女性に重火器を扱わせてみても、
 重い装備を扱う力はないし、不慣れだし。
 もともと非力なんだもん。絵にならなくてカッコ悪いデスヨ???

○タバコを吸ったり、それを壁に押し付けて消してみたり。
 まっっっったくかっこよくないよ、そういうの。
 ホント、どういうセンスしてるんだか???
 もうタバコの原産国も公共の場では禁煙させる御時世デスヨ???
 2001年の作品とはいえ、時代遅れで意識が低い。低過ぎる。
 なにせ喫煙シーンがひたすら多かった。
 吸殻は携帯灰皿に入れろよ。
 そういうのって、観る人へのメッセージなわけだぞ?
 退廃の象徴として描くにしても、あまりにも下卑すぎている。
 いろんな意味で印象が悪い。

○画面がずーっとセピア色で見ていて疲れる。
 場面設定が近未来だっていうのに、
 レーニン・スターリン色の強い古びた東欧の街並みでさー、
 古臭いんだよね。古いだけじゃなくて、臭い。
 コンピュータのインターフェイスは超レトロだし。
 ほんと、時代設定が未来っていうの、まっっっったく意味がない!

○画面から受ける印象が、暗い、暗い、暗い!!
 たまーに画面に色彩を加えて、
 意図的にリアルを感じさせる試みをしているんだろうけど、
 その色彩自体が45分過ぎまで出てこない。
 45分までが非常に長く重苦しいから、既に作品に飽きている。
 ほんと無意味。
 その後もほとんどセピアだし。
 攻殻の劇場2作品では非常に美しい色彩を見ることができるだけに、
 いまさらモノクロなヒッチコック風なのを
 80分長々見せられるのもキツイ。
 フルカラーシーンになって、突然閉塞感から開放された気がする。

○しかも、フルカラーになったことが裏目に出ている。
 そこでハッとするような色使いを披露するわけでもなく、
 セピア調では分からなかった登場人物のシミやシワが強調されて、
 主人公の女性が思った以上にオバチャンなのがバレてしまう。

○攻殻機動隊をリアルにやりたかったんだろうけど、ネタかぶりすぎ。
 GHOST IN THE SHELLに影響された他の作品のほうが、
 お金もかかってるし、説得力もあるし良くできてる。
 電脳の表現なんて、オカシナ手術台みたいなのに横になるだけで
 皆無だし。
 なにがどうなってヴァーチャルリアリティの世界に行けるのよ???

○主人公の女性のイメージ、
 攻殻機動隊の草薙素子に似せてるんだけど、結構なオバサンで、
 薄着に耐えられないくらい体型が崩れています。
 オーディションで彼女を見たとき、
 ずばり彼女しかいないって即決だったらしいけどさ。
 ミスキャストじゃねぇの?
 
○路面電車が走るのだって攻殻でやってたし、
 まーたまたまたダックス使うし。あまりにも変化がないね。
 好意的な観客だって飽きマスヨ。もういいよ。
 ちなみにあの犬種、監督が好きなんでしょ?
 俺はあーゆー不細工な犬キライですから。
 そういう人もいるんですから。
 あんまりしつこいと嫌われるよ?監督ごと。

○画面から受ける印象が、退廃、苛立ち・・・
 無意味な映像の連続と、使いまわしのような同じ映像の繰り返し。
 ジェームズ・キャメロン監督はこれを絶賛していたそうな。
 発言には気をつけないと、自分の株も落としマスヨ?

○ホントに戦争や銃火器類が大好きなのねぇ、この人・・・
 攻殻機動隊 S.A.C. 2ndGIG の製作にあたっても、
 押井監督はアドバイスというのか、
 スタッフに戦争状態のススメみたいなのをしたらしいし・・・
 頭ん中こんな映像ばっかりなんだろうなぁ
 扱うテーマがそういうのばっかりだと、
 観ている方は辟易しますよ。
 ここ数作観てても、
 数多の暴力シーンに対してハッピーなシーンは皆無だしさ。
 よっぽど作風変えないと次回作にはそそられないくらいに、
 既になってます。

○セリフも極端に少なくて話がまるで分からない。
 決して俺の理解力が足りないわけではない。
 いったい何を言いたいのやら???
 そんな中頑張って最後まで観ようとしていたら、
 銃を向け合うダサイダサイシーンになって、
 かたや弾は抜いてあるベタ過ぎるオチで、
 突然の幕切れ、スタッフロール・・・
 うー ほんといい加減にしてくださいよ。
 あんまりだ。

全てが裏目に出てしまって、何をやってるんだ的な、
押井学監督のセンスを疑ってしまうほどダメダメな作品。
攻殻機動隊-GHOST IN THE SHELL-は好きだったんだけどな・・・
人の才能には限界があるのね。それともただムラがあるだけなのか。

楽しませることもない、考えさせもしない、
怖くも辛くもない、笑えもしない、共感もない、無感動な作品。
一体なにを表現したかったの?
テーマは?メッセージは?
観客の存在って覚えてる???
全編通して訳分からんよ・・・押井監督に見切りをつけてしまいそう。
苦痛の111分間。格付けはCで最低。
☆ひとつもあげたくないかも。
☆☆☆☆☆☆☆☆