スカイキャプテン -SKYCAPTAIN AND THE WORLD OF TOMORROW- | Stairway To Stardom

スカイキャプテン -SKYCAPTAIN AND THE WORLD OF TOMORROW-

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うへぇ…なんじゃこりゃあ… B級映画というより、C級映画ですわ、これ。
ジムで疲れ果てて見始めたのが良くなかったのか…
その上レトロなセピア調の画面。
2回トライしたけれどどちらも中盤に差し掛かる前に退屈すぎて寝てしまい、
レンタル返却当日の朝に仕方なく気合を入れて鑑賞。
3回目にしてようやく最後まで観られました。うぅ…眠い…

取るに足らないC級映画にまともにコメントするのもどうかと思うけれど、

キャスティングにはジュード・ロウやアンジェリーナ・ジョリーを使ったりと

Aクラスのお金をかけているんだし、それなりに期待して劇場に観に行ったり

DVD借りたりする人が沢山いるんだからさ、きちんと評価してやんないとな。



まず言いたいことはこれ。


こんなにバカで下らないヒロイン、見たことねぇよ。


序盤からグゥイネス・バルトロウ扮する

ポーリー役のバカ女っぷりに気分を酷く害し、

それは実にエンディングまで引っ張られたのであった。


さて。


何がアカンって、登場人物に魅力がないのよ。全然。

しかも、初っ端からラストまで出ずっぱりのポーリー、

あまりにも酷い究極のバカ女。

可愛げや愛嬌があればまだ許せるのだが、

実のところ見た目が金髪で美人でしょ、くらいしか取り柄のない、

シンプルな愚か者。


頭が悪く、利己的で、ちょっと先のことすら考えて行動することが出来なくて、

軽率で、嘘つきで、嫉妬深くて、全くいいとこ無しのトラブルメーカー。

こういうの、女性から見ても女性の嫌な部分ばかり集めた、

偏見に満ちた女性像じゃないのかなぁ。

俺だったら憤慨するわ。

なんだこれ、下らないって。


ほんでな、こいつが劇中で、めっちゃ嘘つきながら言うのよ。

”You have to believe me.” だとさ。

死ね。

まっっっったく信用のおけない女の癖して、よく言えたもんだ。

お前が一番口にしてはならない言葉だろうそれは。ふざけんな

フェミニストの俺にとっては不本意ではあるが、

「愛したり情けをかけるに値しないバカ」としか言えない。

ホンマ申し訳ないけど。


そして一応のヒーロー、空軍パイロット・ジョー役のジュードは、

これまたなんとも薄っぺらい。

役に大して特徴があるわけではない、誰でも良い只の飾り物のような人物なので、

彼なりに味付けする部分がほとんどなかったのではないかと感じる。

別に誰でもいい。台詞も少ないし。

今の俺でも難なくこなせる。

と思うくらい(笑)


まぁ、アンジェリーナ・ジョリーはちょい役だけど、

エロさと出来る女の雰囲気をムンムン醸し出していたし、

ジョーの相棒役、ジョバンニ・リビシっていう俳優かな、

似たような芸風の人はいっぱい居そうだけれど、そこそこがあった。


他に気づいた、ダメだなーと思った点を挙げると。


×トーテンコフの島に、何で恐竜がいるのさ…

 理由付けはいろいろ出来るんだろうけれど、何の脈絡もなくて、

 ストーリーに何の関与もなくて、

 ただ映像的に配しただけの、浅慮に基づいたものだというのがバレバレ。

 わけ分かりませんよ。

 そこでのエピソードも下らない。

 あ、まさかこいつらも箱舟に?


×ってか小さい象ってなんだったのさ?


×SFっぽさを出している割りに、設定があまりに甘っちょろい

 飛行機は翼に被弾して火が出ているのに、

 いつまで経っても引火して火達磨にならないし。

 燃料って翼の中にたっぷり入ってるんだぞ?

 で、プロペラ機が潜水艇になってしまうくらいハイテクなのに、

 翼から火が出た時の自動消火装置とか積んでる訳ではないし。


 で、潜水艇になったときのこと。

 さっき被弾してたよね?え?気密はどうなってるの?浸水しませんの、それ?

 酸素とかどうしてんの?


 あと、恐らくイギリスからだろうけど、ネパールまで飛ぶのよね。

 プロペラ機で。

 追加の燃料タンクなしで。


 え?嘘でしょ?途中で給油もなし?おかしくない?


 ま、案の定途中でガス欠起こして空中空母に寄るんだけどさ。

 なんか納得いかないわな。

 

 最後のシーンでも、大気圏を離脱しようとするロケットの中で、

 ふつーーーーに歩いてあれこれするわけよ。

 あれ?どうして?かかってないの?

 大気圏離脱には秒速11キロってとんでもない速度が必要なんですケド?

 スペースシャトルでも、座席に座って固定されて、3Gかかってるんですわ。

 バカ女がハイヒールで歩いたりできるわけないでしょ…


 なんかナメてない?


×それから、ノアの箱舟、のシーン。

 未だに、聖書の記述通りの解釈しか出来ていない人が沢山いるんだわ。

 聖書ってさ、一字一句文字通りに解釈しちゃダメなんだよね。

 面白い本がWEBで読めるようになってるからリンクしてみます。

 [謎解き]聖書 -バイブル・コードとDNAプログラム- (戸来優次 著)

 (全編読んでみたい方はこちら

  http://hw001.gate01.com/yuji-toki/nazotoki.html

 全てのつがいを文字通り宇宙船に乗せるなんて、出来っこないのよ。

 食料はどうするのか、排泄物の後始末はどうするのか、

 疫病が流行って1匹でも欠けたら、その種は絶滅することになるんだぞ?

 

 恐らく、全ての種のDNAを、つがいで保存したと考えるのが正しいだろうよ。

 聖書の時代にそんなバカな、と言う人がいたとしたら、その方がバカだな。

 あなた方の言う”全能”の神が、それくらい出来ないわけないんだからさ。

 自ら神を否定することにもなろう。


ま、なにせちょっとしたSFファンすら納得させられないようなレベルです。

こういう大雑把なところがね…C級だからなのか、

外人さん達のアバウトさによるものなのかは分からないけれど。


×あと、カメラのフィルムのエピソード、

 最後の最後まで引っ張ってオチはそれかい… _| ̄|○

 莫大な予算をかけたハリウッド映画が、そんなベタネタで許されるんかいな。

 もうどうにもなりませんわ 



でもね、いいところも幾つかありました。


○メカデザイン、結構頑張ってました。

○空中空母のアイデア良かったです。

○潜水艇としても使えるように、プロペラ機なのね、というのもなかなか。

 ま、別にジェット機でもいいんだけど。レトロ感出したかったんだものね。

○アンジェリーナ・ジョリーは存在感ピカイチでした。


いろいろ考えてみると。


やっぱり、脚本って大事だわ。

こういう作品に出たって、あんまり言いたくない代物ッス。

名前が売れて、出演作品を選べるようになったら脚本選びは慎重にしないと、

自分のキャリアにとってマイナスにもなり兼ねない、と思わせる作品ですわ。



いろんなレビューには、「アクションアドベンチャー大作」などと謳われているけど、

こんなの「アクション」って呼んでいいのかなぁ。

ある意味冒険活劇だけれど、

アクションなんてジュードがロボットをちょっと素手で殴っただけじゃないか。

じゃぁ、俺らが毎週体力の限界に挑むかのようにやってるトレーニングって

何て呼んだらいいんだか。

誇大広告打ちすぎですわ。


んで。


これ、

-ワールド・オブ・トゥモロー-

なんてサブタイトルがついてるからちょっと心配なんだけれど、

まさかシリーズ化したりしないだろうね?

勘弁してください


あとこの作品、俳優たちが全てのシーンをブルーバックで演じて、

背景のほとんどがCGなんですと。

セピア調の画面に終始したのも、1930年代のレトロなテイストを謳う一方で、

実写とCGの合成を分かりにくくする狙いもあったんでしょうね。

確かにまぁ、それなりに画像は馴染んでました。バレバレのところもあったけど。

でも、色彩の乏しさに観てて疲れたんだけど…

だって2時間だよー?


最近の豪華VFXを見慣れた人、そのクオリティを求める人には不向き。

笑って観てあげられる人にだけオススメします。

多方面で意外に評価されているみたいだけれど、

僕的評価はでご勘弁。


★☆☆☆☆☆☆☆☆